建築学術模型データベース


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

アイヌの住まい(チセ)  函館市北方民族資料館 函館博物館旧蔵資料、児玉コレクション、北海道教育大学旧蔵資料などからなるチセや付属施設の模型。製作年代は明治10年代から昭和30年代にわたって作られたもの。博物館や大学でのアイヌ文化紹介や研究、教材用として活用されてきたもの。 

展示パンフレットより

青田家住宅 奈良市ならまちセンター 奈良町の代表的町屋の模型。ならまちセンターのロビーにあるが、片隅に押しやられて置かれている。製作者は建造模型選定保存技術保持者の和田安弘さんと弟の有効さん。技能の限界に挑んだ建物内部の調度類や建具が十分に見られないのが残念。   

       

安楽寺多宝小塔   安楽寺阿弥陀堂(和歌山県)   有田川流域の二川地区にある安楽寺阿弥陀堂(文化財収蔵庫)に、南北朝時代に作られた多宝塔の雛形があり、国の重要文化財。明治の彩色で、亀腹が青く塗られたりしたが、多宝塔の雛形は珍しい。組物は、肘木側の斗の当たる部分をかきとって斗と組み合わせる模型風の造りが見られる。本瓦葺きの丸部分は竹を使用、内部は格天井が張られているそうである。   

安土城天守閣  安土町立城郭資料館(滋賀県)   JR安土駅南出口にある安土城関連の資料館。この中に電動分割式の天守閣模型がある。縮尺1/20、分割されたあいだに入って、宝塔のある内部構造を間近に見ることが出来る。総漆塗り、金箔仕上げで破風の飾りも見事な信長創建の天守閣を目の当たりに出来る。   

愛本刎橋  うなづき友学館(富山県) 館内の黒部市歴史民俗資料館には、日本三大奇橋愛本刎橋の1/2の部分模型が展示されている。旧写真のように江戸時代のものが明治まで存在していた。

諫早眼鏡橋  旧ユネスコ村埼玉県所沢市()   眼鏡橋復原に際し、強度試験、施工方法の検討などの資料として作られた。   

石山寺多宝塔模型  国立歴史民族博物館
(千葉県佐倉市)
   

伊勢神宮正殿 神宮徴古館(三重県伊勢市)  昭和4年の内務省造営局の手になるもので、製作にあたり神宮徴古館より宮大工が図面を持参して詳細な指導を行ったと伝えられている。   

出雲大社本殿  島根県立古代出雲歴史博物館(出雲市)  出雲大社本殿は、神社建築としては破格の大きさだが、かつては“雲太”と称して奈良の大仏殿を凌ぐ大建築であったと伝えられている。博物館には、専門家による幾通りかの復元模型が展示されている。見上げるような大きさの1/10模型の製作は、株式会社ソノヤマ。また、出雲大社門前にある展示施設「雲太」にも、同様の本殿模型が多く展示されている。   

宇和島城天守閣 宇和島城天守閣(宇和島市) 重要文化財の三層天守閣の一階に展示されている。1/10模型で、万延元年(1860年)の修理工事に際し製作されたと天守修理銘板に記録されている。昭和35年から行われた天守解体修理に並行して、棟梁黒田善太郎さんにより、模型の修理および玄関部分の復元が行われている。  

栄山寺八角堂 五條市立五條文化博物館(奈良県五條市)  昭和4年、当時の栄山寺住職の照山弘源師の作。瓦と基壇も本物と同じ素材で作られており、特に屋根瓦の力感がすばらしい。長く奈良国立博物館にあったが、五條文化博物館-安藤忠雄さん設計-開館にあたってUターンし、郷土の国宝を紹介する展示のひとつになっている。   

円覚寺舎利殿、仏殿  神奈川県立博物館(横浜市)   鎌倉の国宝円覚寺舎利殿の実物大模型とともに、残されていた図面を元に復元されたかつての仏殿の模型も展示。   

永保寺開山堂  岐阜県立博物館(関市)  岐阜県で最も有名な古建築である永保寺開山堂の実物大模型がある。禅宗様の軒詰組みと扉の精緻な花狭間を見せる正面の部分模型。   

大崎八幡神社本殿隅部  大崎八幡神社(仙台市) 本殿横社務所に国宝本殿の隅組物彩色模型がある。平成の修理の際に作られたもので、鮮やかな文様を身近に見ることができる。   

小田原城天守閣   小田原城天守閣(小田原市)  小田原城天守閣1階に2件の天守閣模型が展示されている。小田原市所有のものは、昭和37年に東京大学から市に寄贈されたもので、縮尺は1/20元禄16年11月22日、大地震で天守閣が崩壊し、これを再建したときに作られた模型。一方の大久保神社所有のものは、その後のたびたびの地震による被害に、天守上層を軽くするために検討された模型で、明治3年まで残っていた天守閣の形を示す。   

神奈川県立博物館(横浜市)   東京国立博物館所蔵のこの模型も江戸時代製作。  

奥谷組資料   奥谷組資料館(京都市)   明治20年創業の社寺建築会社奥谷組資料館には伝統的技法を伝える各種の資料が展示されている。継手・仕口から各様式の軒組物、屋根材など、日本建築を構成する部材の実物、模型ほか、大工道具類や儀式用祭具も展示され、日本の伝統建築に関わる多くのことを学ぶことが出来る。   

音村家住宅  今井町まちなみ交流センター「華甍」(奈良県橿原市)  この模型は、もとは近鉄奈良歴史教室にあったもので、「華甍」の模型展示コーナーに豊田家住宅と並んで置かれている。音村家は今西家、豊田家に次ぐ今井町では3番目に古い家。この建物のある中町筋は、整備された伝統的家屋が並んでいて、見応えがある。   
       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

海龍王寺五重小塔  法華寺慈光殿(奈良市)  歴史で習った総国分尼寺法華寺の収蔵庫である慈光殿に、隣接する海竜王寺の国宝五重小塔の模型がある。古社寺修理を手掛けた加藤久男棟梁が、本堂などの修理古材を利用して、昭和36年から54年にかけて製作したもの。彩色が今も鮮やかで、創建当時の五重小塔の姿を偲ばせる。   

元興寺五重小塔、禅室  元興寺収蔵庫(奈良市)  国宝五重小塔のあるお寺として著名。信仰の対象として収蔵庫に安置されている。江戸、明治期にそれぞれ修理が行われており、そのときの取替え材などが収蔵庫裏の展示室に保存されている。学術模型としては浅野清、鈴木嘉吉両博士らが行った元興寺南階大房復原調査で分った現禅室の改造前の姿である僧房を復原したものが展示されている。   

合掌造り民家         
    遠山家住宅  岐阜県立博物館(関市)   遠山家は地元白川村の宇田工務店の製作。   
 
     加須良部落 兵庫県立但馬技術大学校(豊岡市)   白川郷に元あった加須良部落の合唱造り模型。但馬技術大学校の非常勤講師中尾金三さんが、2年間をかけて製作、教材としての資料と共に、物づくりの精神をも込めた見事な模型。大きさ1/15の構造模型で、麻縄を使った構造材の組み合わせ、細かな材の入った開閉可能な窓など、随所に、ていねいな仕事が見られる。特に縄の縛りにこだわりが見られるのは、中尾さんの豊富な左官経験によるものか?   

金沢城菱櫓  金沢城五十間長屋(石川県金沢市)  平成13年に復元された菱櫓の構造模型などが建物内に展示されている。菱櫓は名前の通り建物平面が菱形の櫓。明治14年に火事で焼失したものを古写真などを参考に、五十間長屋などとともに復元された。柱の断面も菱形に加工されている。   

北村家住宅  川崎市立 日本民家園(川崎市) 正門を入ってすぐのところにある本館展示室に、長南繁夫さんが作った1/6の重文北村家住宅模型がある。外観は寄棟造りで単調に見えるが民家園のものは見応えある断面を正面から見られるように展示されており、民家の構造、様々な材料、特に竹材を多く使った建て方が目につく。  

国立歴史民族博物館(千葉県佐倉市)     

久安寺楼門  池田市立歴史民俗資料館(大阪府池田市  文化財建造物保存技術者養成の講習会資料として大阪府の文化財保存技術者であった竹原吉助さんが製作。重文建築の二階部分の構造が分かるように作られた模型。奈良西の京の喜光寺に再建される楼門は久安寺がモデルに。    

教王護国寺五重塔 高木敏雄家個人所蔵(滋賀県甲賀郡水口町)  近江八幡の名工高木作右衛門の十四代目の子孫である高木敏雄さんが1/30で製作。現存の塔は先祖が手掛け、昭和33年の修理工事にはご本人も参加した。内部構造も作られており、この塔の重厚な雰囲気が見事に再現されている。   

木曽の大橋  楢川村歴史民俗資料館(長野県塩尻市大字奈良井)  中仙道奈良井宿入り口、国道側の駐車場と町並み地区を結ぶ木製の大橋が「木曽の大橋」。架設は平成3年3月で、錦帯橋の1アーチ分とほぼ同じ規模。構造も錦帯橋にならって作られている。模型は資料館2階にあり、図面とともに公開されている。橋の裏側は鏡で観察する。
 参考資料:楢川村教育委員会/編 楢川ブックレット4「木曽の大橋」 
 

金閣  相国寺承天閣美術館(京都市上京区)  昭和30年に金閣が再建されたとき、工事を施工した宮大工がその余った材木で製作したもの。縮尺は1/10。平成になって天井画、床の漆塗り、金箔などの装飾が加えられた。   

錦帯橋   岩国徴古館(山口県岩国市)   ものつくり大学建設技能工芸学科北条研究室の井田敬久さん、村山修一郎さん、中嶋努さん、関根正晃さん達が作った錦帯橋の構造模型。徴古館玄関エントランスに展示。手の届くほど近づいて見られるので構造が理解できそう。   

大願寺(広島県廿日市市)  厳島宝物館の前にある大願寺本堂軒下の小天空に錦帯橋の模型が土台ごと天に架かっている。この模型は、ヨーロッパの万博に出品後の明治29年に当寺に寄贈された。1/25の極めて精度の高い模型で、昭和の錦帯橋復元や近年の修理の際には、大工の人たちが見学に訪れたことも。最近お色直しが済んできれいになった。橋の裏側が観察できるぶら下がり展示はあまり例がないなあと、下がら見上げながら思ったが、しかしこの橋にふさわしい展示方法かなと納得した。   

熊本城天守閣  熊本城天守閣(熊本市)  昭和35年、熊本城天守閣の鉄筋コンクリートによる復元に際し作られた1/10模型。大小天守の最上層部には座敷が設けら、廻り縁が高欄内にあって、雨戸で囲まれる構造だったので、四隅の雨戸を入れるスペースも模型で納得。天守閣内には他に大天守最上層部模型や古写真なども展示され、小天守内には重文御座舟「波奈之丸」も公開されている。宇土櫓には、同構造模型も展示。   

呉橋  清月堂宇佐神宮売店(大分県宇佐市)  宇佐神宮呉橋の1/5模型が宇佐神宮門前の売店清月堂の店内にある。この模型は昭和40年頃、当主が銘菓「くれ橋」の名前の元となった屋根つき橋の正確な模型製作を念願して、大工松本正年さん、伊藤正孝さん、桧皮職人桜井平太郎氏ほかが製作したものである。   

建長寺華厳塔  建長寺法堂(鎌倉市)  禅宗様式の建長寺華厳塔1/10模型が法堂内にある。2009年春に諏訪大工の北原佐吉さんと子息の英樹さんにより完成。建長寺創建時に立っていた五重塔も幾たびかの火災で、今は礎石を残すのみとなっている。塔復興の願いを込めてこのたび模型が復元された。   

金蓮寺弥陀堂  吉良町歴史民俗資料館(愛知県幡豆郡吉良町)  修理工事に際し製作された検討用模型。弥陀堂は明治年間と昭和29年に修理されており、製作時期は後者の解体修理のときと思われる。  
       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

篠山城大書院 篠山城大書院(兵庫県篠山市) 昭和19年まで現存していた篠山城大書院は平成12年伝統的工法により木造で復元された。建築にあたり図面ではつかみにくい建物のイメージを模型を製作することで各々の大工が確認し、この大仕事にあたった。本模型は熟練した2名の宮大工神田英利さんと岡田繁良さんにより、4ヶ月の工期で製作され、工事後、木工事を請け負った播磨社寺工務店により寄贈されて、大書院の一室に展示されている。  
  【参考文献】 
国指定史跡篠山城大書院復元工事
      竣工記念誌
”20世紀から21世紀へのおくりもの” 

自証院霊屋  江戸東京たてもの園(東京都小金井市)   たてもの園名物の看板建築や風呂屋。巡ってみるほど遊園地みたいに楽しい建物博物館といった印象。しかし高橋是清邸や三井家のように歴史と風格を感じさせる和風建物もあって、見応えあり。自証院という霊廟建築の1/20模型が展示室前のガラスケースに展示されている。また看板建築の断面模型も見られる。株式会社さんけい製。    

正福寺地蔵堂    東村山ふるさと歴史館(東京都東村山市)  平成8年、ふるさと歴史館開館に合わせて製作されたもので、1/20模型。製作は地元の森田環境企画。   

江戸東京博物館     

NID長岡造形大学(新潟県長岡市)  株式会社さんけい製作。   

勝興寺本堂部分模型   勝興寺本堂(富山県高岡市)   勝興寺組物の部分模型が本堂回廊脇に置かれている。今般の解体修理に合わせて作製されたものと思われる。その脇に高岡工芸高校建築学科の生徒が葛井保秀先生指導のもと、3年がかりで作った本堂の1/50構造模型も展示され、建物の詳しい構造を知ることが出来る。   

白水阿弥陀堂  法福島県立博物館(会津若松市)  白水阿弥陀堂は縮尺1/5の大型模型で、博物館エントランスルームに置かれている。製作したのは株式会社さんけい。   

慈光寺開山堂  埼玉県立歴史民俗博物館(大宮市)  慈光寺開山堂は木造一重の宝塔で類例の非常に少ない建物。本模型は実物と同寸で、株式会社さんけいの製作。   

瑞龍寺禅堂 瑞龍寺(富山県高岡市)  瑞龍寺昭和・平成の大修理の際に、縮小されほかのお堂に建代えられていた建物を元の禅堂に復元するのに製作した検討用模型。縮小時に不要となった材が高廊下と大茶堂に転用されており、これらと古文書をもとに現在見るような姿に復元された。写真はジュニアガイドブック「みんなの瑞龍寺ワールド」より。   

朱雀門  奈良市役所  奈良平城京跡に復原された朱雀門の模型。本物検討のために製作され、この模型において学術模型に関する仕様書がはじめて作られ、以後これに示された理念と製作技法により以後の学術模型は製作されていく。尾州檜を用い、組物・軒の曲線は型板を製作して厳密に工作し、全体は分割して内部構造が見えるように作るなどのことが書かれている。本模型は木材工芸の坂本直斉さんが中心に木工事を行い、塗装は能美湧泉・秀子夫妻が行った。昭和40年当時の請負金額は約350万円、元は奈良文化財研究所平城京跡遺構覆屋を入った所に展示されていた。現在は奈良市役所ロビーにある。   

諏訪大社神宮寺普賢堂、五重塔  諏訪大社上社本宮参集殿(長野県諏訪市)  明治の廃仏毀釈まで存在した諏訪大社神宮寺の普賢堂と五重塔の1/10模型。天正の社頭図をもとに諏訪大工北原佐吉棟梁らにより平成10年作製されたもの。寄贈したのは東京都新村徳重氏。社務所横参集殿の玄関に並んで展示されている。なお五重塔本尊五智如来像は上社門前にある諏訪市博物館に展示されており、同博物館には諏訪周辺の社寺建築に携わり大工彫刻の傑作を多く残した立川、大隅ら大工棟梁の展示コーナーもある。   

崇福寺大雄宝殿  九州国立博物館(福岡県太宰府市)  長崎の唐寺を代表する崇福寺大雄宝殿の1/10模型が展示されている。製作は、和田安弘さん、和田有功さん、和田和也さん。2分割されて制作されており、増築過程がその断面から伺われる。文化庁所蔵で九州国立博物館4Fの「文化交流展示室」丸くなった地球近づく西洋のコーナーに展示されている。下方からライトアップされ、朱色が鮮やかに浮かび上がったすばらしい展示が行われている。   
       
       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

大極殿  奈良国立文化財研究所(奈良市  平城京大極殿の模型は幅5.4m、奥行き2.9m、高さ2.4mの国内でも最大級のもの。製作は和田安弘さんと有効さん。現在進行中の平城京大極殿復元の基礎資料として製作された。製作後は“なら平城京展’98”で展示の目玉として公開され、各地を巡回した。   

大雄山道了尊御真殿 大雄山道了尊最乗寺尚宝殿(神奈川県南足柄市) 大正12年の関東大震災で破壊された道了尊御真殿の復興が熱心な信者により計画され、計画案として製作されたのがこの模型。名古屋の名工加納茂一さん達が昭和4年に寺に納入した。加納さんは、東京大学に神明造りほかの神社模型をいくつか寄贈した人。寺の復興が太平洋戦争に突入した時期にあたったため、規模、内容とも縮小され、模型のような当初のレベルに達したものとはならなかった。本模型は、尚宝殿中央のガラスケース内に置かれ、かなわなかった夢の証として大切に祀られている。鬱蒼とした杉木立に佇む霊場最乗寺へは、小田原駅から大雄山線終点下車、バス10分。  

太宰府政庁南門  九州国立博物館(福岡県太宰府市)  入場門の横にある太宰府政庁南門は、株式会社さんけいの製作。   

同中門  九州歴史資料館(福岡県太宰府市)  和田安弘さん、同有効さんの製作。   

長保寺大門  京都大学 国宝建造物である和歌山県下津町所在の長保寺大門の模型は、大正12年6月に納入、製作者は大木吉太郎さん。この人は和風意匠で有名な奈良基督教会の現場棟梁を務めた宮大工でクリスチャン。   

長福寺三重塔  岡山県立博物館(岡山市)  岡山県は塔の遺構が多く、この長福寺の塔はその中でも古い形式を残し県内最古の木造建築である。製作は博物館の建造物模型を多く手掛けている京都の株式会社さんけい。昭和46年博物館開館にあわせて作られた。1/10模型。   

帝国ホテル  京都大学  旧帝国ホテルは京大建築模型の中で最もよく知られているもの。武田五一教授がライトからもらったということだが、ライトは行方知れずになったとか言っていて、所有権移動で少し灰色気味。縮尺1/100。大正12年2月納入で製作は佐藤八百さん。ライト作品の模型はほかに2件あり。   

寺本廃寺三重塔  春日居町郷土館
(山梨県笛吹市春日居町)
  
文化11年の「甲斐国史」に塔の心礎があって村名寺本の由来であるという記述があり、これをもとに近年発掘調査が行われた。その結果、法起寺式伽藍配置の寺であったと推測され、復原された三重塔模型は法起寺と薬師寺の建築様式を参考に設計されている。縮尺1/5、本体部は檜材を使用し、瓦は強化プラスチック製。郷土館ロビーに高々と建っている。北山冬彦さんの製作。   

東大寺鐘楼    文部科学省情報ひろば  文部科学省旧館3階に設けられた展示施設。旧大臣室などのほか文化庁のギャラリーがあって、本模型が展示されている   

東大寺法華堂  東大寺法華堂(三月堂)拝観者入り口隅に展示されている。本瓦葺の選定保存技術保持者山本清一さんが寄贈。瓦葺き職人の仕事は解体修理が行われた時点で消える運命にある。その技を形で残したいと、山本さん個人でやったのがこの模型の製作。本物と同じ素材を使って製作、屋根瓦は粘土を焼き固めて作られているほか基壇は石、鐘楼も青銅製。木工事は沢田さんが製作。   

日英博物館古美術出品図録  鐘楼模型は日英博覧会出品時にも新調されており、この模型については、現在の所在地は不明。   

同伽藍  東大寺大仏殿  明治43年の日英博覧会出品のため、関野貞博士の原案を元に天沼俊一さん、加護谷祐太郎さんの指導で作られた模型。現在は東大寺大仏殿の奥まったところに展示されているが、模型完成お披露目や1910年開催の日英博覧会での写真が残されている。 
 
 【参考文献】 日英博物館事務局事務報告より
 

同大仏殿  中部大学工学部建築学科(愛知県春日井市)  工学部1階エントランスホールに東大寺鎌倉復興期の大仏殿、同南大門、浄土寺浄土堂の構造模型が展示されている。みものは大仏様の大架橋を実感できる大仏殿の1/50構造模型。巨大な柱が林立して建つ往時の姿は圧巻。   

同南大門  国立歴史民族博物館
(千葉県佐倉市)
 
和田安弘さん、同有効さんの製作。この模型は文化庁が製作する国宝、重要文化財建築模型の第29作目のもので、模型製作の正確を期すため、南大門に足場を組んで実測調査が行われた。時期は平成元年の冬、昭和2〜5年の解体修理時作成の図面を補足することを目的に東北隅の内外、妻飾り周辺部などを約2週間かけて実測した。模型では、妻部分が現状とちがい再建時の姿に復されている。   

唐招提寺金堂   東京国立博物館     

NID長岡造形大学(新潟県長岡市)  和田安弘さん、同有効さん製作。   

同鼓楼   竹中大工道具館(神戸市)   唐招提寺鼓楼模型は 摂南大学教授で古建築の細部紹介など、数多くの著作がある故近藤豊先生の作。修理現場などで収集された貴重な写真や資料などは道具館に寄贈された(模型は’09年3月のリニューアル展示替えでお蔵入り)。   

日英博物館古美術出品図録  鼓楼の模型は、日英博覧会にも出品されたもの。鼓楼の模型は明治42年から始まった鼓楼修理工事に先駆けて制作されたものがあり、時期的に近いので、同一のものと考えられる。なお、東大に大正6年5月購入されたものが現存しているが、これが同一のものかどうかは不明。   

同講堂  奈良国立文化財研究所(奈良市)   唐招提寺講堂の建物は、元の平城京朝集殿であり、数度の改造を経て、現在見るような入母屋造りの堂になった。現在の講堂への改変の経緯を示す3件の復元模型が作られている。製作は和田安弘さんと有功さん兄弟。   


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

名古屋城本丸御殿  名古屋城天守閣(名古屋市)   旧名古屋城天守閣、本丸御殿、能舞台は昭和20年の空襲により消失した建物。本丸御殿模型は昭和56年製作された1/20模型。天守閣の一画に襖絵や焼失した名古屋城古写真などとともに展示されている。株式会社さんけい製作。   

同天守閣  名古屋城天守閣  ヤマネ製作。   

同能舞台  名古屋能楽堂(名古屋市)   能舞台模型は三の丸にある名古屋能楽堂展示室に能楽資料とともに展示されている。平成9年制作の1/20模型。株式会社さんけい製作。   

名古屋控訴院庁舎  名古屋市市政資料館(名古屋市)     

日光東照宮   日光東照宮宝物館(栃木県日光市)  大正12年東照宮が全伽藍の正確な1/20模型を制作した。2年後この模型は日本建築の貴重な資料として東照宮宮司高松四郎氏より東京大学工学部に寄贈され、専攻内の模型室に長く保管されていた。昭和30年ごろになって学生増などにより模型群の保管が困難になり大規模な東照宮模型は東照宮へ戻ってきた。現在この模型群は表参道一の鳥居左手にある東照宮宝物館の一室に保管され公開されている。(稲葉信子さん帝国大学における「日本建築学」講義より抜粋)  

日光だいや川公園体験館(栃木県今市市)

 
大正12年から昭和3年にかけて、富山県高岡市の彫刻師初代十二町仁三吉氏が、宮城県石巻市の青沼紋之丞氏の依頼により製作。製作にあたっては、写真や古文書のみならず、平均月1回は日光に1週間ほど滞在し、徹夜で仕事を続けたと伝えられている。昭和3年に開催された「名古屋博」に初登場し、世間の注目を集め、以後各地の博覧会に展示され、絶賛を博した。昭和37年より、別府ラクテンチ内の「日光館」に展示され、昭和55年以降からは所有者を転々としながら東武鉄道株式会社の所有となり、平成9年日光東照宮ゆかりの栃木県に寄贈されたのを機に、平成17年4月より、日光だいや川公園内の展示室に公開されることとなった。(展示案内パンフレットより抜粋)   

高山屋台会館附設桜山日光館(岐阜県高山市)  大正時代の名工長谷川喜十郎さん達によって製作されたこの模型は、戦後アメリカに渡り巡回公開されるなどした。その後長くホノルルに保管されていたが、1987年“葵博”出品のため家康ゆかりの岡崎市に里帰りし好評を博した。現在は、飛騨高山の桜山八幡宮にある日光館で展示公開されている。
  【参考文献】  ・小さな建築模型のトポロジー
        INAX BOOKLET Vol.7 No.2 
        ・桜山屋台会館入館者パンフレット
 
 

同陽明門   日英博覧会に出展された建築模型のひとつ。   

       
西本願寺唐門  京都国立博物館(京都市東山区)  重要な建造物の記録保存や技法究明のために、国の事業として行われている模型製作のひとつ。製作は株式会社さんけい。組物や彫刻の彩色、柱などの黒漆塗りは省略して白木のまま再現されている。新館ミュージアムショップの前に展示中。   

日竜峯寺多宝塔  岐阜県立博物館(関市)  株式会社さんけいの製作   

日本生命旧本館(大阪市中央区)  日本生命保険相互会社大阪本店(大阪市中央区)  関野貞博士設計の旧本館は,御堂筋の一本東側に南北に貫く心斎橋筋の北端、今橋筋通りと交差する角にあった。大阪で一番にエレベーターが設備された建物であったが昭和34年取り壊され、現在のものに建替えられた。この旧館の模型がニッセイライフプラザロビーに社章石組みとともに展示されている。外観だけの復元と思われるが、古色が再現され重厚な趣がある。
 
【参考文献】  近代建築調査委員会報告2
     日本生命保険株式会社旧館建築:
     大阪工業大学助教授 堀口甚吉
 
 

沼名前神社能舞台  福山市鞆の浦歴史民俗資料館(広島県福山市)  オリンピック東京大会のとき、日本文化紹介のために作られた建造物模型のひとつ。製作者は法隆寺昭和の大修理の棟梁を務めた西岡常一さん。法隆寺修理後暫くして福山市の明王院本堂と五重塔の解体修理を依頼され、福山に赴任中製作されたもの。沼名前神社能舞台は明王院と同じ福山市にあり、豊臣秀吉が造らせたと伝えられる持ち運び可能な組み立て式の能舞台である。模型もパネル式の構造が分かるように作られている。
  【参考文献】
特別展図録「沼名前神社能舞台をめぐって」 
 

       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

箱木家住宅  箱木家住宅(神戸市北区)  日本最古の民家建築である箱木家住宅の修理前の状態を模型で再現している。修理前、この建物は離れもひとつの棟に取り込んだ一棟の建物であったが、修理後は室町時代といわれる古い部分と新しい離れを分離して復元された。地下構造も発掘された室町時代といわれる重文建築もダム工事により元の場所を離れたし、豪壮な屋根も分割されてこぢんまりしてしまい、御当主を嘆かせた。復原案を模型にしたほうが良かったという声もある。なお模型のほうは旧建設省により行われ、1/10模型であるが茅葺きも素材を縮尺に合わせて細めのススキを吟味して用いられている。製作は、和田安弘さんと有功さん。   

飯盛寺本堂屋根部分  飯盛寺おみくじ売場奥談話室(福井県大飯郡大飯町)  ハンジョウ寺と読む。本堂の桁や貫に打ち付けられた木製の巡礼札の記録で知られる。修理前にはほとんど原形を失っていた屋根を復元するために作製された検討用模型。   

東本願寺御影堂  東本願寺(京都市下京区)  明治28年完成した御影堂は、平面積では世界最大の建造物。建設時に妻側端部と南東部広縁と外陣の一部が1/10の模型で作られている。当時、作業に従事する大工さんのなかには図面の読めない人、文字の読めない人も含まれていたので、重要な部分の説明は模型を使って行われた。明治時代製作の学術模型である。部材も実際の建物にあわせてケヤキ、マツなどを使い分けて作られている。妻板にはブルーウェーブ、青海波の文様も彩色されている。明治の再建以来100年以上を経過した御影堂も屋根瓦の破損、柱の歪みなどが目立ち、修理が行われたが、このときにも主要な修理個所であった内陣の修理計画検討用に構造模型が作られた。
  
 【参考文献】両堂再建 真宗大谷派宗務所出版部 
 

姫路城大天守の構造模型  姫路城東小天守  姫路城昭和の大修理に際し製昨された大天守の構造模型。構造強化などの検討に使われたとのこと。近年、小天守などを加えた天守群の構造模型製作も検討されたが、実現していない。   

平等院鳳凰堂     平等院観音堂(京都府宇治市)  昭和25〜32年にかけて行われた解体修理に際し、修理前と修理後の模型が修理部材を使って製作された。翼廊部分はなく中堂部分の模型。   

東京国立博物館  昭和29年製作、同39年改造の平等院鳳凰堂模型(1/20)   

東京大学  特別展「関野貞アジア踏破」に関連して展示された研究用の部分模型。明治36年〜37年にかけて東大に納品されている。   

東北大学大学院工学研究科(宮城県仙台市)  平等院鳳凰堂の中堂部分模型   

東京芸術大学     

平泉伽藍遺構  平泉文化史館(岩手県西磐井郡平泉町平泉)   平泉遺跡調査団の団長であった東大名誉教授藤島亥治郎博士が、遺跡発掘調査を元に作られた模型群。二階大堂、毛越寺、無量光院の各伽藍模型が2階の展示室に置かれている。実施設計は伊藤建築設計事務所、模型製作は植野模型製作所と京都科学標本会社が担当、制作日数は各1年で、制作に要した費用も説明板に書かれている   

兵庫県本庁舎  兵庫県公館(神戸市中央区)   明治35年、第4代県本庁舎としてフランス・ルネサンス様式で建設。設計は、重文旧制第4、第5高等学校の校舎を設計した山口半六。模型は株式会社ヤマネで、公館内県政資料館玄関横に展示されている。   

豊楽寺薬師堂 高知県立歴史民俗資料館(高知県南国市) 豊楽寺薬師堂は平安末期の建物で高知県唯一の国宝建造物。不破八幡宮は清流四万十川の下流中村市に残る中央のながれをくむ神社建築。いずれも1/20模型。製作は株式会社さんけい。  

平安神宮模型  東京大学     

法界寺阿弥陀堂  京都大学  法界寺阿弥陀堂の模型は、大正11年7月に納入、製作者(寄贈者?)は当時の法界寺住職松岡秀賛さん。境内にある薬師堂のもとの所在地奈良県平群郡出身。薬師堂は竜田神社の神宮寺伝燈寺の元本堂。廃仏毀釈で荒廃後法界寺に500円で売渡された重文建築。縮尺は1/10で古色を帯び、大学の歴史を感じさせる資料。 【参考文献】  蔭山清一著 随筆「そぞろ歩き・斑鳩の里」   

法隆寺金堂   法隆寺大講堂(奈良市) 復元金堂は、現在のものと違って裳階がなく、屋根には鴟尾がのっている。。修理前の金堂断面模型では、上層に後世の補強材が入る。   

さくら市ミュージアム(栃木県さくら市)   金堂と五重塔の1/20模型。製作した鵤工舎法隆寺大工西岡棟梁の後継者小川三夫さん率いる宮大工集団。古代建築の技法を学ぶために多くの学術模型を制作しているが、本模型を製作したのは、テレビ番組や新聞記事から推測して、小川さんとともに西岡棟梁に師事した兄弟弟子の沖永考一さんと思われる。   

東京芸術大学芸術資料館  同蔵品目録 図案・デザイン・建築 第一法規出版   

同五重塔     竹中大工道具館(神戸市)  宮大工の小川三夫さんが西岡棟梁に弟子入りした後、古代建築の構造や技術を理解するために建築部材のすべてを1/20で製作し、組み立てた模型。道具館開館に際し、竹中工務店が譲り受け、道具館のエントランスにある常設展示されている。   

東京国立博物館  昭和22年解体修理の資料として製作された法隆寺所蔵の五重塔模型(1/10)、裳階がなく最上層屋根の勾配が緩い創建時ものを復元。   

さくら市ミュージアム(栃木県さくら市)   金堂の欄参照。   

法隆寺大宝蔵院 五重塔も復元模型では最上層の屋根の勾配が緩やかになっており、裳階も金堂同様付いていない   

奈良県立橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)    

同中門   東京芸術大学芸術資料館(東京都)  同蔵品目録 図案・デザイン・建築 第一法規出版  

東北大学大学院工学研究科(宮城県仙台市)  部分模型   

同大講堂    復原大講堂(昭和修理を通してみた法隆寺の建築 中央公論美術出版)  

同夢殿  東京国立博物館  昭和14年の解体修理時に製作   

同東院鐘楼         
同東大門       
同伝法堂       
同東室       

同聖霊院    復原聖霊院(昭和修理を通してみた法隆寺の建築 中央公論美術出版)   

       
       
富貴寺大堂  大分県立歴史博物館(大分県宇佐市)  宇佐風土記の丘内にある歴史博物館。大分県が誇る国宝建造物富貴寺大堂の実物大模型を中心に、7つのテーマを選んで展示が行われている。各コーナーに置かれた建造物模型は、宇佐神宮本殿、虚空蔵寺三重塔模型、後藤家住宅実物大模型(部分)などで、そのほかに宇佐神宮の神宮寺が隆盛であった頃の伽藍復元模型では、多くの塔があったことに驚かされる。製作はいずれも株式会社さんけい。   

日向見薬師堂   群馬県立博物館(群馬県高崎市)  薬師堂は群馬県最古の建物で、「日向見の薬師さま」としてほかに、お籠り堂と温泉場があり、病気快癒の湯治場として信仰されてきた。拝殿、湯元など江戸時代の環境が復元されている。製作したのは、建築文化研究所。     

       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

松江城天守閣 松江城天守閣(島根県松江市) 寛文15年(1638年)、傾いた天守閣を修理するために竹内有兵衛棟梁が製作した模型。軒反り、柱の面取り、破風の懸魚など、細部に渡って精密に作られている。修理完了後は、御月見櫓に収められ、藩主登閣のときは、必ずこれを見たと云われる。明治になって荒廃した城から楽山神社、松江神社へと伝えられ、昭和25年からの天守解体修理では、参考資料として使われている。松江市の文化財に指定。  

御上神社本殿  銅鐸博物館(野洲町立歴史民俗資料館)(滋賀県野洲郡野洲町)  滋賀県は神社建築の遺構の多いところで、国宝のものだけでも7件ある。琵琶湖をまん中に湖西に日吉大社の東西両本宮本殿と園城寺新羅善神堂、湖東に苗村神社本殿、大笹原神社本殿、御上神社本殿、そして湖中?竹生島に、都久夫須麻神社本殿がある。野洲町には仏堂風の御上神社と大笹原神社の2件があり、うち御神神社本殿の模型が展示されている。株式会社さんけいの製作。   

明通寺三重塔  福井県立若狭歴史民俗資料館(小浜市)  オバマ氏を日本から応援した小浜(おばま)市は国宝伽藍の明通寺、お水送りの神宮寺、伝建地区など文化遺産に恵まれた歴史の町。国宝建造物である明通寺の本堂と三重塔のうち、後者の1/10模型が昭和57年の開館にあわせて株式会社さんけいにより製作された   

宮良殿内  石垣市立八重山博物館
(沖縄県石垣市)
  
重要文化財宮良殿内の構造模型。実際の建物は博物館から歩いて10分ほどのところにあり、外観が公開されている。石垣市内には宮良殿内のような赤瓦の民家が今もところどころに見られる。製作者は元大工の漢那用恭さん沖縄住居の模型を数多く手がけた人で、2012年10月には、石垣市八重山博物館「八重山の建築」で、2メートル四方もの士族の邸宅模型を展示した。   

室生寺五重塔   日本館(ブラジル・サンパウロ市イビラプエラ公園内)  1954年のサンパウロ市政400年祭に際し、日系人を中心とするグループなどによりサンパウロ市に寄贈された純日本建築の展示室に、日本から運ばれた室生寺五重塔模型がある。製作者ほかの詳細は不明。   

東北大学大学院工学研究科(宮城県仙台市)  部分模型   

 明治神宮本殿 博物館明治村 明治神社    
       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

薬師寺東塔   岡山県立津山工業高校(津山市)  この東塔模型を作った佐々恵さんは、宮大工歴30年の経験をもつ同校の実習助手。当時の大島歳雄校長の勧めもあり東塔の製作に着手、6年がかりで完成させた。縮尺は1/15、建築科実習室に保管されており、秋の文化祭のおりには一般に公開されている。    

 東京芸術大学(東京都) 東京美術学校が明治38年3月に購入したもの。日英博覧会に法隆寺中門模型と共に出品しており、現在も東京芸術大学にある。同蔵品目録 図案・デザイン・建築 第一法規出版  

東京大学  部分模型。   

同西塔  なら奈良館(奈良市)  近鉄奈良駅ビルにあった近鉄奈良歴史教室を市が引き継いで、主に奈良の世界遺産を紹介する目的で再スタートした博物館。建築関連のメイン展示である薬師寺西塔の復元模型では、東塔にはない各層の連子窓、高くなった基壇などが目を引く。肘木下面の舌と呼ばれる突起部分の精密加工に注意。製作は西岡常一さん、和田安弘さん、和田有功さん、佐藤保治さんら。館にある他の建築資料は談山神社十三重塔、法隆寺五重塔、和様、大仏様などの斗供など。   

同金堂 薬師寺聚寶館  昭和42年の高田好胤管主による百万巻写経勧進による伽藍復興の発願から、薬師寺では金堂を皮切りに次々と白鳳様式による建物の復興が行われてきた。当初は金堂だけの復興計画だったが、好胤さんのたぐいまれな名人技「薬師寺ファン作り」がお弟子さんにも連綿と今も受け継がれてきて、伽藍の完全復活は時間の問題。さて、本題の模型について、事前検討のために製作された金堂模型が大宝蔵殿に隣接した聚寶館にあり、春秋2回の大宝蔵殿公開時に見学できる。模型の説明板には意匠検討をしたために左右非対称になっているとある(大岡実博士と浅野清博士の両案を左右別々に作り分けたためという)。クイズと思ってそばにいた人も誘って一生懸命捜したが分らなかった。上層の側面の柱間が異なること、下層の連子の両端が壁とそうでないものがある。・・・・が正解でした。この模型の製作は、西岡常一さん、和田安弘さん、和田有功さん、小川三夫さんら。   
       

山田工務店資料

山田工務店木工館(静岡県熱海市)  木工館は、熱海郊外の静かな山麓にある大工道具の私設資料館。ここに収められた木造建築模型は、棟梁の山田明さんが仕事の合間に製作したもの。内部構造は製作されていないが江戸風の五重塔は、五層目が扇垂木に組まれる精緻な細工がなされている。   

夢野台高等学校旧校舎  兵庫県立夢野台高等学校(神戸市長田区)  夢野台高校旧校舎は昭和初期モダニズム学校建築を代表する建物として、神戸市長田区の高台に偉容を誇っていた。同校は県立第二神戸高等女学校として創立され、校訓は「清く、正しく、優しく、強く」で、最初のふたつは宝塚音楽学校と同じだが、後の「強く」を加えた教育方針は、真に生きる力を養い自立した女性を育てる近代女子教育の先駆けとして、80年を経た現在も受け継がれている。阪神淡路大震災にも耐えた校舎も老朽化を理由に取り壊されたが、卒業生の熱い思い出の校舎は模型で残されることになった。木造文化財建築模型製作の和田安弘さん、同有功さん、和也さん達が手掛けた最初で最後?の西洋建築模型。茶室などがあった内部は残念ながら作られていない。ちなみに脚本家の井上由美子さん、陸上の金メダリスト朝原選手は夢校の卒業生。   

矢嶋薬師堂宮殿  秋田県立博物館  矢島郷土資料館に残る薬師堂宮殿残けつと鬼板をもとに復原された宮殿の実物大模型。柱間90cm、入母屋妻入りのこけら葺きで復原されている。欄間には牡丹唐草を透かし彫りした薄板がはめ込まれ、肘木の丈も低い。製作者は和田安弘さんと有功さん。   

       
       

模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

羅城門  京都府京都文化博物館(京都市中京区) 株式会社さんけい製作  

国立歴史民族博物館
(千葉県佐倉市)
 
和田安弘さん、同有功さん製作。   

       
       
       
       


模型の名称 所蔵機関・保管場所 写真 

和歌山城天守閣の構造模型 和歌山城天守閣(和歌山市) 三層天守の1/20模型。天守玄関を入ったロビー?に展示されている。戦災で焼失した天守閣は、戦後鉄筋コンクリートで再建されたが、模型は木造による構造を示したもの。